屏風土代

基本情報

  • 台帳ID: 201
  • 管理対象ID: 00011963
  • 種別: 書跡・典籍
  • : 日本
  • 時代: 平安時代
  • 作者: 小野道風
  • 指定年月日: 2021年09月30日
  • 都道府県: 東京都
  • 所在地: 東京都千代田区千代田1-1
  • 所有者名: 国(文化庁保管)

出典: 国指定文化財等データベースより一部抜粋

概要

『屏風土代(びょうぶどだい)』は、平安時代中期の高名な能書家である小野道風(おののみちかぜ/とうふう)が執筆した、屏風に揮毫するための下書き(土代)です。延長6年(928年)、醍醐天皇の命によって製作された屏風の草案であり、道風の真筆であることが確実視される数少ない遺品の一つとして、日本書道史上極めて高い価値を有しています。

歴史的背景

平安時代、それまでの唐風の書道から脱却し、日本独自の優美な書風である「和様(わよう)」が形成されました。その完成者として、藤原佐理、藤原行成とともに「三跡(さんせき)」の一人に数えられるのが小野道風です。本作が書かれた延長6年は、道風が35歳の時であり、宮廷行事で使用される屏風の揮毫を任されるほど、その実力が当代最高峰として認められていたことを物語っています。

特徴と魅力

本作は「下書き」であるからこそ、完成された清書にはない筆致の勢いや創作の息吹がダイレクトに伝わってくる点が最大の魅力です。

  • 和様書道の原点: 唐風の書道に日本的な柔和さと豊潤さを加味した道風独自の書風は、後の日本書道の規範となりました。
  • 躍動感あふれる筆致: 墨の潤渇(じゅんかつ)の変化が激しく、大胆かつ繊細な筆運びは、道風の並外れた技量を示しています。
  • 推敲の跡: 文字の書き直しや、行間に書き込まれた注釈などが見られ、当時の最高知識人がどのように言葉を選び、構成を練ったのかという推敲のプロセスを直接知ることができます。
  • 真筆としての稀少性: 平安時代の書跡の多くが「伝・〇〇筆」とされる中で、本作は道風本人によるものと確定している極めて貴重な作品であり、2021年に国宝に指定されました。
  • 作者: 小野道風