絵画

高松塚古墳壁画

奈良時代
奈良県
国(文部科学省所管) / 東京都

概要

高松塚古墳壁画は、奈良県高市郡明日香村にある高松塚古墳の石室内で発見された、日本を代表する古代の彩色壁画です。1972年に網干善教らを中心とする関西大学明日香村学術調査団の発掘調査によって発見されました。その歴史的重要性、芸術性の高さから、発見からわずか2年後の1974年に絵画部門の国宝に指定されました。

歴史的背景

高松塚古墳は、7世紀末から8世紀初頭(飛鳥時代後期〜奈良時代初期)に築造された円墳です。被葬者については、天武天皇の皇子(忍壁皇子、長皇子、弓削皇子など)説や、高官(石上麻呂など)説、朝鮮半島・大陸系の渡来人説などが提唱されています。この壁画の存在は、当時の日本が中国(唐)や朝鮮半島(高句麗)といった東アジア諸国と密接な文化交流を行っていたことを証明する、極めて重要な歴史的資料となっています。

特徴と魅力

1300年以上の時を経てなお色あせない鮮やかな色彩と、洗練された描線が最大の魅力です。当時の絵画技術の粋を集めた、日本の古代美術を象徴する至宝として評価されています。

  • 人物群像: 東壁・西壁にそれぞれ、男子群像と女子群像が4人1組で描かれています。特に西壁の女子群像は「飛鳥美人」として広く知られています。当時の唐風のファッションを反映した色鮮やかな衣装をまとっており、当時の宮廷生活や風俗を知る上で貴重な情報源です。
  • 四神図: 方位を司る聖獣のうち、「青龍(東)」「白虎(西)」「玄武(北)」が描かれており、古代の宇宙観や宗教観を今に伝えています。なお、南壁の「朱雀」は鎌倉時代の盗掘の際に破壊されたと考えられており、現存していません。
  • 星宿図(星図): 天井には金箔で表された星を赤線で結んだ精密な星図が描かれており、古代中国の天文学に基づいた宇宙的な秩序が表現されています。
  • 保存の取り組み: 発見後のカビによる劣化問題に対し、2007年には石室の解体が行われました。現在は「国宝高松塚古墳壁画修理施設」において、科学的な手法を用いた抜本的な保存修理が行われており、次世代への継承が進められています。

出典: 国指定文化財等データベースより一部抜粋

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高松塚古墳壁画

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